補聴器の両耳装用

補聴器の両耳装用

補聴器は両耳につけることで、より「自然に」、より「バランスよく」音を聞くことができます。補聴器を両耳装用するメリットについて見てみましょう。

補聴器の両耳装用

音が聞こえるとき、左耳からの音情報は主に右脳に、右耳からの音情報は主に左脳に伝達されます。そして、左脳と右脳にバランスよく音情報が届くことで、左右の脳が協力してすぐれた能力を発揮します。たとえば、多少騒がしい場所でも周囲のさまざまな音の中から話し相手の声を識別できる、と言う能力です。そんな脳の働きを生かすためにも補聴器を両耳につけることは有効だと言えます。より快適な聞こえを得るためには、左右の耳でバランスよく聞くことが大切なのです。

両耳装用のメリット

補聴器を両耳につけると、片耳につけた場合に比べてどんなメリットがあるかを見てみましょう。

  1. 騒音の多い場所での言葉の聞き取りを改善します。
  2. 音量を小さめに設定でき、耳への負担やストレスを軽減できます。
  3. 音量を小さく設定できるので、ハウリング(ピーピー音)の発生を少なくします。
  4. 片耳だけではCICタイプなど小さなサイズの補聴器が使えない場合でも、両耳に装用することで補い合うことができるので、使えるようになる場合もあります。
  5. 音の方向感覚がつかみやすくなり、後方から接近してきた車の音に気づくことができるなど、日常生活の中での危険を回避することにもつながります。
  6. 音の広がりや奥行きが増し、立体感のある豊かな聞こえを楽しむことができます。

補聴器に慣れる方法

補聴器は購入してすぐ、快適に使いこなせるわけではありません。生活の中で少しずつ慣らしながら、自分に合ったものにしていきましょう。

装用時間の目安

最初は、まず1時間程度つけるようにしましょう。いきなり長時間使用すると疲れてしまうので、最初は短時間だけ装用してみて、少し慣れてきたら徐々に装用時間をのばしていきましょう。

購入後1~2週間目の練習方法

家の中の静かな場所での練習

1. 声に出して新聞を読む
最初は自分の声の聞こえ方に少し違和感を覚えますが、徐々に慣れていくはずです。
2. テレビのニュースや天気予報を聞いてみる
今までよりも小さな音量で聞き取れるかどうかを試してみましょう。(ドラマや娯楽番組などは、背景の音が多く、聞き取りにくい場合があります)
3. 食器を洗う音、電話のベル、エアコンなどの生活音を聞いてみる
補聴器をつける前には聞こえていなかった家の中のさまざまな音が聞こえるかどうかを確かめてみましょう。
4. 家族と会話をしてみる
まずは静かな室内のなるべく近い距離で、相手方の話し声を聞き取る訓練をしましょう。

装用に慣れてきたら外出していろいろな音を聞いてみましょう

1. 散歩や買い物の時などに補聴器をつけたまま出かけてみましょう。
車の音、街の雑踏など、自分の周りの音を聞いてみましょう。
2. 職場や会合などで使用してみましょう。
大勢の人がいる場所で、人の声がきちんと聞き取れるか試してみましょう。
3. 観劇や映画鑑賞など、少しずつ活動範囲を広げてみましょう。
いつもとは違う場所や興味のあるところ、また、聴力が低下し始めてから遠ざかっていた場所などにもどんどん足を運んで、聞くことを楽しむようにしましょう。
4. 屋外や騒がしい場所でも使ってみましょう。
静かな場所だけでなく、背景でさまざまな音が飛び交っている場所でも会話をしてみましょう。屋外ではできるだけ話し相手と近付いて(1m以内)、聞き取る練習をすると良いでしょう。

練習をしている間にも、どんな場所でどんな風に聞こえたのかをメモするなどして、販売店に行った時に気になる点を相談して、再調整してもらうようにしましょう。

補聴器を使ってみましょう

補聴器をつけると、今まで聞き取りにくかった音が聞こえるようになります。補聴器は毎日の暮らしをより楽しく、より快適にしてくれる道具なのです。家庭で、職場で、趣味の場で。補聴器との出会いが、これまでの生活を大きく変えてくれるかもしれません。補聴器をいろいろな場面でどんどん使ってみましょう。

レストランでの友人とのおしゃべりで使ってみましょう

レストランやカフェでは、大勢の人のおしゃべりの声や、店員さんが忙しく動き回る音、食器の当たる音などたくさんの音がしています。聴力が低下した人は、そうした周囲にさまざまな騒音がある中で、言葉を聞き取るのはかなり難しいといえます。しかし、デジタル補聴器の多くは、雑音を抑えながら人の話し声をより聞き取りやすくする機能を搭載していますので、レストランのような騒がしい場所でも友人とのおしゃべりを楽しむことができます。どんどん外出して、友人や仲間とのおしゃべりを楽しんでください

デパートのショッピングで使ってみましょう

デパートやスーパーもたくさんの人が集まる場所です。デパートの店員さんと話をする時や、スーパーのレジで会計をする時などは、背景にいろいろな音がしているため、相手の話していることを聞き取りきくい場合があります。デジタル補聴器をつければ、周りが騒がしくても相手の言っていることが聞き取りやすくなります。また、指向性という機能がついた補聴器であれば、背後の騒音を抑えて正面の声を聞きやすくしてくれ、こうした状況では特に効果を発揮します。補聴器をつけて、聞き返しや聞き逃しを気にすることなくショッピングを楽しみましょう。

職場で使ってみましょう

会議など、複数の人が同時にいろいろな方向から話をするという状況では、聴力が低下した人は、話の内容を聞き取ることが非常に困難です。また、何とか話を聞き取ろうと神経を使うので、必要以上に疲れてしまいます。こうしたケースもデジタル補聴器が得意とするところです。会議の際に補聴器をつければ、聞き取ることだけに神経を使う必要がなくなるので、会議の内容に集中することができます。

外出や旅行で使ってみましょう

聴力が低下してくると、人の話を聞き逃したり、人と話をしていて聞き返したりすることが多くなってしまいます。そうなると、人と話をするのが面倒になったり、外出するのを避けて家に引きこもったりしがちになります。補聴器をつけて、もっと家族や友人との外出や旅行を楽しみましょう。補聴器をつければ、旅行の大きな楽しみである訪れた土地の人たちとのおしゃべりも思う存分楽しむことができます。補聴器と一緒であれば、旅行の思い出もより一層素晴らしいものになるはずです。

映画やコンサートで使ってみましょう

デジタル補聴器は、入ってきた音を多彩に加工し、より聞きやすい音を再現することができます。コンサート会場や映画館など、音を聞く環境が変化しても、常に安定した音の大きさや快適な音質を保ちます。補聴器によっては、音楽を聞くために最適なプログラムを設定できる機能を搭載したものもあります。補聴器は、趣味の世界もこれまで以上に広げてくれるでしょう。

普段の生活で使ってみましょう

何気ない毎日の生活でも補聴器の効果を実感することはできます。デジタル補聴器は、人の声を聞き取りやすくするだけではなく、身の回りの小さな音も聞こえるようにしてくれます。電話やインターホンの音はもちろん、小鳥のさえずり、後ろから近付いてくる車の音なども。今まで聞こえていなかった音が聞こえてくると、暮らしにハリが出るだけでなく、毎日に新鮮な驚きを与えてくれるでしょう。

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